ISF14で初めてサークル参加した話
頑張ってみるには度胸がいる。初めてを紡いだ一冊、その先に見えたもの。
はじめに
はじめまして、ゆうきと申します。
まずは、ISFとは何かについて簡単に。
IDOL STAR FESTIV@L、略して ISF。アイドルマスター ミリオンライブ!オンリーの同人誌即売会。
2025年6月29日、東京流通センターで開かれた ISF14 に、私が初めてサークル参加した記録をここに残しておきたい。
なぜ参加しようと思ったのか
出てみたいという気持ちが芽生えたのは去年の年末あたり。最初に出たい!と思ったきっかけはもう覚えてないけど、少なくとも ISF13(2024年11月17日)の時点で少し興味があったはず。そんな思いを抱えつつも決心がつかず、出るか出ないかをずっと迷っていた。
そんな中、私は2月頃に壮瞥に行ってきた。ミリオンライブ!のコミカライズ『Blooming Clover』で描かれていた、ひなたのふるさと。


こうして担当が現実の風景の中に息づいているのを自分の目で見られたのは、なかなか感慨深かった。11thライブが延期になってからしばらく経った頃で、私に何か傷を癒すものが必要だった時期でもある。
あちこちにひなたが実在した足跡があって、たくさんのPがここに残していった記録や名刺もあって、担当が本当に現実にいるみたいだった。
旅の間ずっと、同人誌に何を描こうかな?と考えていた。当時構想していたのは劇場に絡んだ話だったんだけど、どうしても結論が出ないまま2月末の申込締切前まで来てしまった。
迷っていた主な理由として、まず最初に自分の画力がそこまで高くないことと、こういうイベントに出たことがなくて尻込みしていたこと。実はサークル参加だけではなく、同人誌即売会も ISF14 が初めてだった。
ただ申し込めば自分は何とか捻りだせるでしょう!という気持ちで(おい)、あとやらずに後悔するよりやって失敗するほうがマシ、という信念を元に、締め切り前日の2月27日の深夜に何とかサークルカットの絵を仕上げた。

新刊とは書いてあったけどまだ何を出すかも全く決まってなかった。
過ぎていく日々
3月は月末のハッチポッチ2(THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 2、2025年3月30日〜31日)で何かひらめかないかと期待しつつ、色んな所を旅行していた。
11thが延期になった影響もあって、ハッチポッチ2にはいろんな思いを抱えていたし、また同じことが起きるんじゃないかと怖くもあった。幸い今回は死ぬほど寒かったこと以外は何も問題なく進んで、桜が漂う季節の中、ごった煮の祭りが無事に開催された。
精神的にはいろいろ動かされたものの、肝心の物語の内容は相変わらずぼんやりしたまま。考えれば考えるほど、自分は担当のことを知らなすぎるな、と思うだけだった。
そして時は過ぎて行って4月がやってくる。
閃き
新しい季節が来て、予定を組み直しては、また組み直す。締切は一歩ずつ迫ってくるのに、次の段階へ進めない。そんな焦りの中、4月末に思い立って山に登り、気分転換をした。

登っている途中で何枚か写真を撮って、ここにひなたも写っていたらいいのになあ、と思った。
……ん?
じゃあ写真の中に描き込めばいいのでは。
……!!!
この思いつきが、ここ数ヶ月で自分が一番納得したアイデアだった。ちょうどこの数ヶ月は色んな所に出かけていて手元に写真がいっぱいあったし、そのまま自分がアイマスと歩んできたこの半年間の記録にもなる。
下山してから一週間かけてアルバムを整理して、基本のレイアウトと使う写真を固めた。ようやく同人誌の制作が始まった。
作業
5月は月初の数日に友人と先約があったので、描き始める前にまた何日か旅に出た。途中で大阪を通ったので、ついでに旅マスも回ってきた。

せっかくなので、高槻やよいのマンホールも見に行った。

余談だけどマンホールを探していたとき、実際の位置と公式サイトの座標が微妙にずれていて、20分近く探し回ってようやく見つけた。ついったでみんなの写真を漁って場所を特定したほうが早かった。
旅行から帰ってきたということは、ついに原稿生活に突入。
写真をかなり使うことになったので、20Pフルカラーの方向で作ることにした。内容はざっくり言うと、写真の中のアイドルに、この半年間向かった旅やライブ現地の思い出を語らせる、というもの。テーマを決めたのが4月末までずれ込んだ時点で、6月末の締切までに残された時間が少ないことは覚悟してた。ただ実際に自らその道を辿ってみないと、どれだけ疲弊するのかはまだわからなかった。
20ページを45個くらいの小さいユニットに分けて、5月初頭から提出期限の6月末までおよそ50日。つまり一日最低1ユニットは終わらせないといけない。
50日間概ね同じような生活を過ごしており、朝起きては昼まで授業、午後はサークルに籠もって夜10時半までひたすら描く、週末は学校の図書館でまた描く、という生活の繰り返しだった。一日10時間近く、多い日は14時間くらい机に向かっていた計算になる。
元々だいぶ不規則な生活を送っていたが、このまま乱れた生活を過ごしては日々の進捗を管理できないことに気づいて、なんとか早寝早起きにリズムを調整した。モチベーションを保つために週2で運動する習慣もなるべく維持していて、……正直に言うと思いのほか健康的に過ごしていた。ただそれ以外は本当にずっと描いていて、生活は学校と家の二点往復、食材が足りなくなったら閉店間際のスーパーが加わるくらい。
原稿作業を進めてる中、新たないのちも迎えた。ハッチポッチ2で名刺を配り切ったので、ISFのために新しく名刺も刷った。今回は名刺のデザインを作り直す時間はなかったけれど、印刷所を変えたおかげで、ばーじょん1と比べて印刷の質はかなり上がった。

最初は6月5日(Switch 2の発売日)までに完成しようと思ってたけど、どう見ても間に合わない。しかも自分は抽選に外れていたので、改めて6月20日を新しい締切にして、結果的にはだいたいその前後で完成した。
印刷所への入稿期限は6月23日。入稿期限の前日にあとがきを書き終えて、ISFへの準備はほぼ完了。進捗を管理していたおかげで終わりは見えていたので、原稿が終わった瞬間の気持ちは意外と淡々としていた。データが印刷所に渡ったことを確認して、やっと本当に安心して──そして来週にはもうISFなんだけど何を準備すればいいんだ、あわわ……と、今度はそっちが本格的に心配になってきた。
最終的にできあがったのは、アイマスに関わるいくつかの旅の途中の写真に、絵を描き足したもの。こんな感じ。

それをアルバムみたいな一冊にまとめて、最後の2、3ページにハッチポッチ2の思い出の漫画を足した。フルカラーなのもあってか、最後3ページの漫画パートに10日近くかかっちゃって、予想外の遅れで最後は本当に危なかった。それでも最初の計画通り、内容を削らずに製本まで持っていけた。

ISF14
会場は空港の近くで、モノレールですぐ着く。東京モノレール、大人のディズニーランドみたいで、乗っているだけで楽しい。


ISF14の会場は東京流通センター。今回はISF14とGSF01を合わせて600以上のサークルがあって、そのうち半分くらいがミリオンライブだった。今回は印刷所から会場へ直接搬入してもらったので、自分も現地で初めて完成品を見ることになった。
何百時間もかけて描いた絵が、ようやく実物の冊子になった。本当に長い道のりだった。

とはいえ感動している時間もなく、次は設営。
設営が終わってから開場までは一時間以上あって、その間は他のPと自由に交流できる。というわけで、隣のひなたPたちと本を交換したり、ネットで知り合っていた何人かのPに挨拶したりしていた。

実際に設営し終わったスペースは、だいたいこんな感じ。初めてだったので設営の作法もよく分かっておらず、思ったよりみんな自分のスペースを飾り付けしてた。テーブルクロスとか持ってきたほうが良かったかも?
イベント開始まではまだ全然時間があるのに、サークル入場の段階でもう大きい荷物を抱えた人がたくさん並んでいた。12時の一般入場が始まると大量の人が会場に流れ込んできて、そのかなりの部分が学マス側へ向かっていったように見えた。
主催のアナウンスが「カタログ完売で入場券のみの販売に」、続いて「入場券も無くなって自由入場に」と切り替わっていったので、学マスの人出は主催の想定を超えていたのだと思う。後半は入場者数の集計自体を諦めたらしい。少なくとも小規模なライブの動員は超えていたのは確かで、ざっくり3000〜4000人くらいだったんじゃないかな。
自分の話に戻ると、今回は500円玉を20枚用意していたのに、他の人の本を買っているうちに小銭を全部使い切ってしまった(ありゃ〜)。こういう場に来ると、何を見ても「安い、買います!」になる自分であった。
そうして軽くなった財布は、開場してからはたくさんのPが購入してくれたおかげで、また元の重さに戻りつつあった。売れた本は、それが確かに自分の手から誰かへ渡ったことをそのまま表していて、そこが一番実感のあった部分だと思う。
40冊刷ったのは多すぎたかなと心配していたけど、当日は交換分も含めて25冊くらい頒布できた。漫画とかではないし、知らない人を引き寄せるような内容でもないので、最初はせいぜいFFが一冊持っていってくれるくらいだろう、と思っていた──
それなのに、面識のないPが何人も、わざわざお金を払って一冊持っていってくれた。嬉しいという気持ちもあるけれど、それ以上に慌ててしまって、うまくお礼も言えなかった。もし次があるなら、もっと落ち着いて一冊受け取ってくれた方たちにちゃんとお礼を伝えたい。
結果だけ見ると確かに少し多めに刷ってしまったのだけれど、そのあとのオフ会でも複数人のPが受け取ってくれて、自分の手元に残す分を除いて全部はけた。
他のPの本も20冊ほど抱えて帰ることになって、行きよりも帰りのほうが荷物が重かった。やったね!
最後に
年末の思いつきから、あちこち旅に行ってきて、そしてテーマを決めて、合計500時間の原稿生活を経て、ようやく一冊の本になった。
この一年を振り返ると、初めて走った去年の周年イベから11thライブの延期、そしてハッチポッチ2、壮瞥、高槻のマンホール、二年連続の秋葉原っぱ、ISF14などなど。この一年はほぼアイマスに浸かっていたと言っても過言ではない。
これからもアイマスと一緒に歩いていけますように。
しばらくは忙しくなるだろうと思っていたけど、とあるひなたの合同誌を見た瞬間、勢いで参加を表明してしまった。現地には行かないけれど、何とか原稿は捻り出す予定。
ここまで読んでくださった方、そして当日ブースに立ち寄ってくださったPの方、未熟ながらも私を応援してくださりありがとうございました。